Thursday, October 9, 2008

Think Glocal, Act Glocal, Fuck Non-Glocal

国内一地味だと思っていた地元茨城県を越え、「最も影が薄い県(地域ブランド知覚指数ランキング最下位)」と言われている栃木県。そして県内でも更に最も存在感が無い地域の一つであるという栃木市に先日行ってきた。

訪れた街は著しく見られるシャッター街、潰れた商店街、すっかり活力も失われているようなこの街。自由市場経済の確かなる被害状況が生々しかった。

さて、今回訪れた理由は、とある経由で出向いた「栃木•蔵の街プロジェクト」。映画祭やアート、農業などのテーマに基づいた、いわば一大町起こし。



映画際には欧州各国大使館などが協賛し、栃木名物の蔵での映画上映が先週末中行われていた。
アートプロジェクトでは、関東の美術大学(多摩美術大学、武蔵野美術大学、東京藝術大学、東京工芸大学ほか)の生徒達による、蔵をギャラリーとして利用した展示会。
そして「元気ジャパン農園」と評される、自給率アップを目指した週末農民プロジェクト。
参加したのはアートプロジェクトのみだったけれど、さすが美大生。とても楽しめました。
個人的に、アートには造詣が薄いためあまりコメントなどはしたくないのだけれど、それにしてもあの街おこしプロジェクトには何か羨ましい、単純に居合わせただけでも満足できる、そんな素晴らしい空気がありました。

で、なんと言ってもあの街。
モロに観光地化され芽生えた商業性が著しく目立つ京都や岡山県倉敷市とは異なり、これでもか!という程のオールドスクール感。もうスケールが違う。
あまりの幻想的店構えについ誘われた「喫茶ロマンチカ」では、かなり美味なブルーマウンテンが400円台。今時分、ブルーマウンテンやキリマンジャロといった珈琲を喫茶店で飲むには600円はかかるという意識があったので、もうそれだけで満悦。地価と原料費を理解している抜群のコストパフォーマンス。そして目の前に建っていた「美容室 ウシク」。あまりの身内ネタのため、これ以上は掘り下げれないと自負しながらも、やはりどうしても書かずにはいられない衝撃的な出会いだった。

話は戻って...
国内食料自給率40%といわれるこの国に生きる者として、やっぱり「週末農民プロジェクト」に参加したい感はあった。
株じゃなく原油でもない、自給自足が基本のホモサピエンスは何処へ行ったてしまったのか。ホモサピエンスは「知恵のある人」という意味を持つという。古人類学では、「人間」とは社会性/人格を中心に置く。ならば現在一番必要なのは何だろう。目先の安定なんだろうか。社会に属さずには生きれないのに人間はいつだって、個人主義に陥りワケも理解らず混沌を生み出してきた。知恵をもつ人は、そこから学習するのが常ではないんだろうか。



人間が群居性の動物であるというなら、今一番大切なのは高次な欲求が織り成す経済の微粒子とかじゃないんじゃないかな。
「地球温暖化ではなく、地球高温化ではないか」とは作家、倉本聰の言葉。なるほど、言葉の持つ意味は大きい。行動にさえ左右するもんだ。
こんなことを、サントリーモルツを秋の肴にアル•ゴア著の「An Inconvenient truth(不都合な真実)」を読みながら思った。

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